2009年11月 3日(火)の詩咽

足利尊氏公マラソン 1 


11月にもなると、ちっと寒いですが天候も安定していて、まさにマラソンシーズン真っ盛りとなるわけです。

こうなると大会も選ぶのに迷うほど目白押しとなるのですが、面倒臭がりの我々ランナーズは電車で行ける様な近郊のマラソン大会をセレクトいたしました。


それが題にもなっております栃木県足利市に古くから根付く「足利尊氏公マラソン」でございます。
一時期、栃木の学校に通ってたもんですから、栃木県には非常に繋がりがあるものの、マラソン大会としては久方ぶりの栃木進出となりました。


前回、前々回の「草木湖一周マラソン」のような起伏の激しいコースと比較すると、市内を走るために物足りないくらい平坦なコースとなっています。

そういった意味では、より自己記録が狙いやすい、今までの練習の成果を試すにはもってこいのレースだったはずなのですが・・・・



レースペースを計るうえで必要不可欠なはずの腕時計(スポーツウォッチ)を忘れるという大誤算。
これはランナーに取って、「銭湯にタオルを持っていかない」という行為にも似ています。

  


事前調べによると、この大会はご親切に1qごとに距離表示があるらしく、ラップタイムを計るには最高に適した設定になっているにも関わらず!!


とりあえず、チームメイトには「普段、ペースランニングとかしてるだろ?ああいう練習がこういったときに役立つんよ!」と強がってみせたものの、プレッシャーとともに腹部に軽い便圧(たぶん造語)を感じていたのでした。





とりあえず文章書く時間がないので「つづく」










足利尊氏公マラソン 2 


この足利マラソンはいろいろと仕掛けというか演出に凝っていまして、別会場で気球は飛ばすわ、動物触れあいコーナーは作るわ、飲食物、物産店なども数多く出ており、32回の歴史は伊達ではありませんでした。

さらに、ゲストランナーで地元の原選手の挨拶後、大会要綱とかにはまったく書かれていないのに、カッちゃん(勝俣州和)がステージに登場。


  


今まで開会式に出ずに黙々とアップをしているランナーが、カッちゃんの独特の声とともに、砂糖に群がるアリの如く中央部に集まってくる様子はなかなかに壮観でした。


ちなみに、何年か前に10qに出場したそうですが、リベンジとして今回はハーフマラソンにトライされるようです。





さて、ここで今回の出走メンバーの紹介をいたしましょう。

今回は日程の都合からもう4人のみとなっております。もう1チームは別大会に出走予定です。







■「ミスター膝爆弾」トクナガ

相変わらず膝に爆弾を抱えているようで、練習にほとんど顔を出さないナイスガイ。そのため、目標設定は「完走」と低め。
本当に良い持ち物を持っており、身につけているものの総額は計り知れない。


■オレ(ケイスケ)

前大会からおよそ40日間、1500mのレースに2本出たり、自転車などでかなトレーニングしてきたのが生きてくれば好記録もあるんじゃないか、と思わないでもない。しかし、時計が手元にない。

目標は1q4分を確実に切るペースで走って、40分切り。


■「モミアゲて雪国」モミアゲ太子

ここまで順調に仕上げてきたものの、常に限界の壁を感じているモミアゲくん。「自分、○○分切れたら引退っすわ!」が最近の口癖。オレの期待感が重いよう。
大丈夫!タバコ止めればあと2分くらいは楽に縮まるよ!

目標は45分切り。


■「言動・行動がクズっぽい」クズ石

前大会は相当ひどいアップダウンコース12qを60分で走れた実績があるので、今回は確実に50分を切ってもらいたい。
練習ではオレの作ったペース設定を無視して、自分のペースを絶対に崩さないが、それが吉と出るかどうか?






先にハーフ部門が長蛇の列で出て行くと、すぐに我々がエントリーした10q部門のスタートです。 約1,000人の選手がゾロリと競技場のホームストレート部分に並びます。


この大会も目標設定タイムごとにスタート位置が区切られており、今回はビビッてややj後方からスタートしようと考えていたのですが、かつての高校・大学時代にいろいろお世話になった人がゲストランナーになっているもんで、挨拶に声をかけたのが運の尽き。



「いいからこっち来い!」と半ば強引に先頭のゲスト枠にゲートイン。





間違いなく、来年使われる広報用写真に浮いた存在として移りこんでしまうような位置。

周りにはオレのようにTシャツなんな着てる人は誰もいません。
みんなランニング・ランニングパンツ・サングラスみたいな人ばかり。


もちろんこの位置で時計をしていない人なんぞも自分を除いておりませんで、そんな服装チェックをしているうちに、パーンと乾いた号砲が秋空に鳴り響くのでした。



つづく













2009年11月 6日(金)の詩咽

足利尊氏公マラソン 3


冷やかしで絶対に入ってはいけない最前列に配備されてしまったため、とにかくそこそこのペースで走らないと後列に迷惑をかけてしまいます。

勢い良く、グラウンドから足利駅までのメインストリートへとかけ出ていくと、前方に壁になるランナーがほとんどいないため、少しだけ冷たい空気がまだ温まりきっていない体に当たります。

風もなく、こういった競技においてはこれ以上ないというくらいベストコンディションでしょう。



前に全然ランナーがいないってのは、レースにおいて非常に気持ちが良いものでして、この感覚を少しでも長く味わうためについついペースも上がりがちです。

がしかし、ここ最近の10qのレースにおける反省点は、まず前半に突っ込みすぎて、後半ズルズルと1q5分くらいかかってしまうという自滅パターンに嵌まり込むことでした。

  

正直、最初の1qの入りなんかは結構重要でして、ここいらで何となく「今日は体が軽い・重い」など、今後のレースの展望が見えてきてしまいます。

やはり自分の力量にあったペースというものがありまして、分を越えたペースは身を滅ぼしてしまうのです。






そう言っているうちに、1q地点の通過。

どのランナーも右に倣えで腕時計で自分のタイムを確認しています。
ちらりと自分の左腕に目をやるも腕毛が生えているのみ。

体力的な感じ方からして、おそらく3分20秒〜30秒じゃないかと思うのですが、いかんせん確証はありません。



「このままのペースでいいのか?」

自問自答しながら走るのは、精神的磨耗に繋がり兼ねません。

こうなると自分の前を走るランナーにぴったり追いすがる「コバンザメ走法」以外に取れる作戦はありませんでした。



近隣のランナーで一番フォームの良い、坊主頭のランナーの背中に影のように張り付きます。

自分を活かしてくれそうなランナーを嗅ぎ分ける、これも良いタイムを出すためのスキルに他なりません。




3q地点通過。

トップグループとはいい加減離れてしまいましたが、同じように考えた人が集まり、いつの間にか4〜5人の集団となって3位グループを形成しておりました。


このあたりで10分前にスタートしていたハーフマラソンの後方グループに追いつき始めました。

このあたりの人は3q通過が20分以上かかっている計算で、もう半分歩いているような人もたくさんいます。


    

中には通常の甲冑よりでかくデフォルメされた武者ガンダムのようなコスプレをしている人もおりました。


足利尊氏公を意識した仮装なのでしょうか、こういった時代がかったコスプレの人が多く見受けられ、沿道の人々もそれを楽しみに応援しているようでして、一際大きな歓声を受けていました。


    


なお、走り終わってから聞いたのですが、クズ石が長い髪の毛を頭頂部付近で結んで走っていたところ、そういったコスプレの集団と間違えられたのか「ちょんまげ」の愛称で沿道の人々に親しまれていたようです。




つづく
















足利尊氏公マラソン 4


■5q通過。若干の余裕を残しつつレースも折り返し。

これも目の前の坊主ランナーの人のおかげ。
他の二人も時々前に出たりして牽制しているようだけど、オレは自分のスタンスを崩さず、常に人の後ろ。自分の置かれた状況がわからない以上、絶対に無理しない。

ちなみにここいらで、ハーフの人とコースが切り替わるため、目の前にはまた人がいなくなる。やはり、前に人がいないのは気持ちがいい。

しかし、それと同時に先頭集団も視界から消える。超早い。




■6q通過。

地元の人々が太鼓の演武で盛り上げてくれている。
太鼓の音と声援に応えたいのはやまやまなんだけど、軽く目線をやるのと小さく頷く程度しかお返しできない。

オレのちょっと前を一緒に走っているランナーは素早く唾を吐いてた。
タイミングが悪すぎるが、この人の唾の吐き方は見習うべきほどに動作が速くキレがあり無駄がない。


  



後ろを走っていても、自分にかかる気がしない。





■7q通過。




ありがとうございます。





■8q通過。

ここのちょっと手前あたりから、今度は5qのランナーが別コースから合流。
さっきのハーフ以上の人数がコースいっぱいに広がっており、抜くのにはサッカー漫画で人ごみをドリブルで抜く練習をするような動きでないと無理。

ここいらで無駄に体力を消耗。
坊主の人とオレを残して、他の二人は5qのランナーに飲まれる。





■9q通過。

このあたりで、親子マラソン?か何かと合流し、さらに混雑激化。
係員の皆さんが何とかコースを空けてくれるように声を出してくれているが、みんなお構いなしに道路一面に広がっている。

道路規制時間の問題なのだろうけど、ゴール手前のこの状態はできれば何とかしてもらいたい。


とある少年を後方から抜く際にちょっと接触しそうになると、少年が殺気全開で追いすがってきた。

    


逃げるようにペースを上げると、ずっと一緒に走ってきた坊主の人の前に飛び出てしまう。
このままゴールできるかわからないがロングスパートを切る。








■残り300m

 

坊主の人にゴール手前でかわされる。
あれだけ引っ張ってもらって、最後だけ勝ちをもらうのは調子が良すぎた。


ゴール後、「ありがとうございました!」と礼を述べると握手をしてくれた。
オレ、今すげえスポーツしてるなぁ、と思った。



つづく












足利尊氏公マラソン 5


それでは結果報告です。

早い順に紹介をさせてもらいますと、まずはオレ。


  


まったく中間のタイムもわからず、無我夢中でゴールに飛び込んだ結果、「40分切れればいいやー」という目標をいい意味で大きく裏切る35分台!

しかも泡吹いている間に、「入賞しましたよ!」的な札を下げられていました。時計がなかったことが逆に功を奏したということだったのかもしれません。

久しぶりの表彰台に登れたので非常に気持ちよかったでごわす。




   

目標だった45分ギリを何とかクリア!おめでとう!
頼むから引退するとか言わんでくれ、と懇願していたら、「40分切れたら引退」と上限を引き上げてくれました。

帰り際に、オレと同じ様なハーフのスパッツを購入。
最初は恥ずかしいと思っていたようですが、レース回数を重ねるうちに感覚が麻痺してきたというか、単純に速くなりたいという願望の現われなのか、1,600円で購入。






   


膝大爆発!
これさえなければ45分くらいは固くいけるんじゃないかと思うのですがどうにもなりません。辛うじて、50分ギリ。

持ち物以上のタイムは出せず!(この人の場合、靴の中に入れる中敷だけで1万円くらいのものを使用してます)
今度はテーピングの巻き方の勉強とかしてもらって、膝の負担を減らす方向で対策を考えていきたいと思います。




  

お前、ふざけんなよ!
何で前走(傾斜きつい)が12q60分なのに、50分切れないんだよ、デブ!


彼の場合、もうちょっと痩せないとタイムが縮められないようです。まずは酒量を減らす方向、若しくは練習量を増やすよう仕向けたいと考えております。

あと、こいつもスパッツ買ってました。




次回は「たてばやし駅伝」に出場予定。またレポートをお楽しみに。



  完





【追 記】


足利市に「一蔵」なる居酒屋を昨年オープンした高校時代の後輩がおりまして、そちらで飲酒と昼食。
疲れた体にビールと肴が染み込む染み込む・・・旨し。


そこで、お店のTシャツに使うとかでイラストを依頼されました。お題はお酒10杯サービスてことで二つ返事でOK。

あんまり酔いが回る前に書いてしまおうと一生懸命筆を振るっていると、ビールから日本酒「赤城山」に切り替えたクズ石が一言。

   

誰のおかげでお酒飲んでるんだクソムシ!と罵っても、すっごいいい笑顔で「ごちそうさまです!」と堪えた様子もなく、6杯目を注文しながら、あじのなめろうを頬ぼってました。


最後にブタがフゴフゴ言いながら言ってました。

「食べ物がおいしいんで来年もこの大会に絶対出ましょうね!」


どっち目当てだよ。







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