『黒い恋人考』




うわさに聞き及び、北海道で酒を飲むついでに探しに探した白い恋人の裏バージョン、黒い恋人。

いったいどんなも商品なのか!?と期待に胸を膨らませたものの全然見つかりません。






結局、どうにも見つからず勝手に推測しているうちに、いくつかのメッセージが寄せられましたのでまとめてみました。


1.なんか普通に「白い恋人ブラック」というのが本家本元から売り出されている。(クッキー部分が黒い)



2.ミルクチョコ(黒)が使用された「白い恋人ブラック」を、世間でネタ的に「黒い恋人」と呼んでいる。



3.以前に北日本放送での番組企画にて作ったオリジナル&限定のチョコ菓子の名前が「黒い愛人」であった。
見た目は黒くて、ストロベリーチョコが入っているとのこと。

参考リンク
http://ameblo.jp/intimejours/day-20080215.html




なるほど、みなさんのご協力により、@,Aの話がごっちゃになり、オレが誤解していたのだということがおおよそ掴めました。


にしても、「白い恋人ブラック」ってすごい紛らわしいですよね。
恐らく大多数の人が「仮面ライダーブラックかよ!?」とか、「いっそのこと商品名を黒い恋人にしちゃいなよ!」と強く思わずにはいられなかったことでしょう。

     



Bについては、知る人も少ないと思われる限定商品ということですが、これはまったくの初耳。
これもきっと「白い恋人ブラック」の中途半端さに苛立つTV局からの遠回しな訴えであったのではないでしょうか。

つまり、「黒い恋人」というのは、みんながこうあればいいのに、こんな名前の方が面白いのに・・・といった希望も交えた商品名だったようです。
以前にオレが聞いた稚内の人もきっとそのように言おうとしていたのかもしれませんね。






ここに至るまでの間にさまざまな憶測を考えておりました。

そもそもに白い恋人のイメージって何?と聞かれることもあったのですが、まず「女性」であることに異論はありません。

それは汚れを知らぬ深窓の淑女、例えるなら、アルプスの少女ハイジに出てくるクララみたいなかんじとでもいいましょうか?

             


で、クララのように、となると、いつでも温かいミルクティーを入れてくれるような執事は絶対に欠かせません。


         


この際ですからストレートティーでも構いませんが、いつでも白い恋人の体調と行く末を影ながら案じてくれるのも執事ならではです。





          

       ※体の弱い白い恋人を影ながら見守る執事





そして、白い恋人と言われるくらいですから、当然お相手がおります。一人で脳内恋人を形成する白い恋人ほど悲しいものはございません。それじゃどっかのオタクと変わりません。



もちろん、白い恋人のお相手を務めるからには、それ相応の身分とポテンシャルは必須事項となります。歯が白くて白馬くらいには乗れないとダメかもしれません。白いギターも欲しいところです。






田舎で病気療養中の白い恋人の前にふいに現れた白い彼。


今までは牧童たちにちやほやされながらも、どこか満足できなかった白い恋人でしたが、彼の都会的な物腰やウィットに富んだ会話センスはこの田舎には存在しないものでした。

もちろん白い彼の住む都会ではヒットチャートに「山羊(やぎ)さんゆうびん」はチャートインしてきません。




すでに忘れかけていた都会の香り。

その香りを追いかけてか、それとも互いに日を照り返すほどの白さに共感を覚えたのか、いつしか2人は付き合うようになったのです。

村を歩く2人の目もくらむその白さに町行く誰もが羨むほどでした。





          

                (注)執事








しかし、そんな2人の蜜月にも終わりの時が来ました。

忽然と消えた白い彼。残された白い恋人。
なんと白い恋人は都会に妻子ある身だったのです。




「もう男なんて信じない」


腹黒い白い彼に手痛いしっぺ返しを喰らい、男性不信に陥った白い恋人。
静脈が透けるようだった白い彼との想い出が懐かしく思い出されるはずもありません。


もうそこにあるのは黒い元彼への憎しみだけでした。


  









そして時が経ち、白い恋人は田舎の牧童と結婚していました。

一時は「都会モンに騙された世間知らずのお嬢様」と、村中の噂の的になり、家に閉じこもることが多かった白い恋人。


しかし、そんな辛い時期にいつも支えてくれたのが、健康的に浅黒く日焼けをした一人の牧童でした。あの白い彼(現黒い元彼)と比較すればジャガイモのような顔をしているかもしれません。

「男を見たくれで判断してはダメ!」

黒い元彼とのことを教訓に、牧童との関係を深めていった白い恋人。
毎朝、彼が届けてくれる一杯のミルクが、白い恋人の頑なな感情をほぐしてくれるのでした。



          
    
           ※見守ることしかできない執事













そして、二人は何も変わらない何度目かの春を迎えました。


いえ、一つ大きく変わったことがあります。
それは亭主である牧童の顔がもう完全にジャガイモにしか見えないということです。



     


決して今の生活が不幸なわけではありません。
やさしい夫、豊かな自然、いつも見守ってくれる執事、白い恋人のまわりには十分すぎるほどの幸せで満ちています。

しかし、最近ではもう何年も思い出すことのなかったかつての白い恋人のことが、今の亭主を見るたびにことごとくに浮かんできます。


「あの人は牛乳を飲むときに腰に手を当てなかった・・・・」


「あの人は座るたびに『よっこい正一!』なんて言わなかった・・・」



以前は思い出すたびに血管が沸騰するかのようでしたが、時間というものは恐ろしいもので、本来真っ黒だった恋人との思い出が、いつ間にかだんだんと薄まるかのように白くなってゆくのでした。







そして、現実は思い出に勝てませんでした。


   

ある日、書置きを残して去った白い恋人。


かつての黒い元彼は思い出の中で「真っ白な恋人」となっていました。
その真っ白な恋人を追い求め、白い恋人は都会へと旅立ったのです。


白い恋人はかつての恋人にめぐり合うことができるのか?
出会えたところで向こうの妻子はどうするのか?


恋に燃える白い恋人の物語はまだ始まったばかり・・・・










  


と、このような話をずっと人にしてました。

仮にこれが商品化されたとして、商品名は「たくさんの人々の出会いは彼女をずっと清純な白として留めることはできなくて、記憶の中の白い元彼を追って旅に出た彼女の色は何色だったのだろう、だが確かに言えることは黒か白かどっちかと言えば肌も白いし白い恋人」というのはどうだろうか?






おわり