キャンパスライフ 第11話 




巨大な動物との対決に敗れたカービー。

生き物との戦いからその寂しさを紛らわすという作戦を立てましたが、結果は惨敗。さらに生命の危険が高いということもあり、作戦変更を余儀なくされたのでした。


ここでカービーは発想の転換を行ってみました。
もういっそのこと相手が生きてなくてもいい。つまり、幽霊とかでも構わない、というのです。



 【ここ数ヶ月のカービー寂しさ紛らわせ経過表】


            土殴る 
             ↓
            木抱く
             ↓
            石抱く
             ↓ 
            動物狩る(狩られそうになる)
             ↓
            幽霊と友達



・・・もう、あえて何も突っ込むまい。

生きる目標を「幽霊を見る、もしくは語らう」に置いてしまった人間にかける言葉なんてありません。稲川淳二とかなら良い相談相手になるんじゃないでしょうか。



   




幽霊と友達になる、かなり難易度の高い目標ですが、達成のために何が必要となるでしょうか?相手のことを知ろうと思うならまず、自ら歩み寄る必要があるのだと思います。
ということで、とにかく幽霊が出そうな、いかにも呪われていそうなスポットを探して山の中を歩き回ります。


時には、いかにも何かいけないものが沈んでそうな滝とか…
時には、今まで何人の人が口封じに突き落とされたかわからない崖付近とか…
時には、埋まっている人間の養分を吸ってか、幹に顔っぽい瘤がある大木とか…


全部妄想なんですけどね。
それでも、それと思える(感じる)ポイントを回りますが、いかんせん何にも起きません。さらに言うなら、住んでる小屋が一番幽霊が出そうでした。










カービーに霊感がないのか、はたまたこの山自体にそういったスポットがないのか。ナビゲーターのノザキさんに聞いても「そんなの聞いたことないよ」とつれない始末。


カービーの「幽霊友達化計画」、早くも頓挫かと思われたその時、大事な手がかりがすぐそばにあることに気づきました。

その手かがりとは小屋の中のタンスに埋もれていた禁断の書、「先輩の日記帳」です。


皆さんは覚えておいででしょうか?

カービーより先に学校側から課題を与えられ、この小屋に籠もったものの、志半ばで気が狂って下山したと言われる先輩の話を。

そして、その先輩の置き土産とも言える日記帳。この中には様々な不思議情報が豊富なイラストとともに紹介されています。


やれ、どのキノコは良く乾かしてから粉末状にして、どうこうすると気持ちいいとか。

やれ、どこどこにイケナイ草が自生しているとか。

やれ、カエルの頭から出る白い汁を乾かしてから吸うと気持ちいいとか。

もうどれだけ気持ちいい好きなのかってくらいにその手の情報が満載なわけです。


   


で、後半になるにつれ、その情報の度合いもMAXやばい方向に向かい、最後は象形文字になっているという一品です。出すとこに出せば結構なお値段で売れるんじゃないでしょうか。


さて、前置きが長くなりましたが、この先輩ノートの後半に気になる一節があるのです。

その部分をちょっと読んでみましょう。






「○○山の〜〜〜にはUFOが埋まっている」


断定してます。「埋まっている」と言い切ってます。
ついに来ましたUFO。ついに来ました宇宙人。

いったい全体、どういう根拠があってその場所にUFOが埋まっているのかはその文章内に語られていません。
確かに先輩はイケナイお薬にはまって、脳みそがネルネルネ状(菓子)になっていたかもしれません。または脳みその代わりにベビーカステラ(菓子)が詰まっていたのかもしれません。

この話を一笑に付して終わりにしてしまうのは簡単です。しかし、この山において、それらしき情報はこの先輩ノート以外には存在せず、需要からすれば、あの大ヒット旅行ガイド「地球の歩き方」をも凌駕する情報ガイドなのです。

カービーは「宇宙人と友達」という最終目標を胸にそのポイントを目指しました。

もう冬も近いこともあり、山の色づきもくすみ始め、山を覆い隠すほどの落ち葉が堆積していました。
そんな中ですから、なかなか目印がつけづらい山の中ですから、「ここ」と言われて着けるものでもありません。


それこそ「○○谷から西に杉の木100本目、北に松の木50本目付近」みたいな指示のため、まともに目的地なんて見つかろうはずもありません。
これが俯瞰図のように上から見られるロールプレイングゲームであれば大したことないんですけど。

   




仮にそのポイントに着けたとして、UFOの存在をどう確認したらよいのでしょうか。一応スコップは持ってきましたけど、こんなもんで見つかるくらいに浅いところに埋まっていればいいのですが。

「スコップでUFOを掘り出す」

…何ともワイルドかつ間抜けな響きです。光の速さですら何万年もかかるようなところから来たかもしれないUFOを、あろうことか人力で、あろうことかスコップ一本で掘り出してしまうわけですよね。ある意味失礼に値すると思うのです。


    


もう宇宙人がいるとかいないとか以前に、オレならそんな簡単に掘り起こされたくありません。この原始人がー!と何らかの怪光線でも浴びせてやりますよ。




まぁ話が逸れましたが、それから小一時間かけておおよそここらへんじゃないか?という場所を見つけることができました。
うまく説明はできませんが、ピリピリくるようにこの近辺は雰囲気も違います。


さぁいよいよ宇宙人とのファーストコンタクトです。
ベントラベントラとかエロイムエッサイムとかその手の呼び出しを行ってもいいのですが、まずは何より実力行使です。

よいしょーと手持ちのスコップを振り上げると、深々と地面に突き刺しました。

ザクリ!!


・・・・ん!手応えなし!

まったく何にも手応えありません。話の展開的にはカチンとか金属に触れる音でもしなければオチないじゃない!

とその瞬間!


・・・・・・ッキィィィィィィィンンンン!!!!!


突如、甲高い機械音のような音が頭に響きます。








それと同時に激しい頭痛に襲われるカービー。まるで音として感知できないような波長の音と申しましょうか、カービーにとっては不快な爆音なんでしょうが、きっと離れたところでは何の音もしないような感じです。

うるさいだけなら我慢できますが、このキリキリと締め上げるような頭痛には到底耐え切れそうにありません。とてもではありませんが、このままUFO発掘作業を続けるだけの余裕も度胸もありません。

だって、相手宇宙人ですよ!?


すぐさまその場を離脱し、さっき掘削した部分を振り返ります。少し離れるとその不快な音はやはりまったく聞こえませんでした。あまりにも薄気味が悪いので、カービーも以降その場所には近寄らないようになったのでした。


それにしても、あの頭に直接鳴り響くような音はいったいなんだったのでしょうか。冷静に他のケースを聞けば、近辺の土中が金属成分を多量に含むことによる「磁場異常」ということも考えられます。

これは富士の樹海なんかもそれと同じようなこと言えるようですが、もしかしたら似たような成分がその一体に含まれていたのかもしれません。
そう予測できるのは、以前に先輩が方位磁石片手に山の中に入って遭難しかけたという逸話があったのですが、そのときの遭難理由は方位磁石が効かなくなったということがあるからです。


でも、本当のことなんてわかりません。
ただの磁場異常かもしれませんし、その磁場異常を引き起こす原因になったあるモノが埋まっているのかもしれません。

ただ、わかるのは磁石が狂って、頭痛がひどくなるということ。
文明から切り離されていたカービーにとってそれは宇宙人来襲と同じくらいの衝撃があったとしても仕方ないのかもしれません。

     





そんな不思議尽くしの秋も終わり、季節は冬へ。





つづく




MMRのキバヤシもびっくり!
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