夏休み特別企画
【アイスバーに行ってきた】前編


群馬の夏てのはホントに滅法暑くて敵いません。
みなさんもニュースで見たことがありますでしょう?「本日の最高気温は・・・」なんて下りで始まるニュースで出てくる名前は埼玉か群馬って相場が決まってるんです。どちらもクソ近いだけに直撃なんです、その暑さが。

そんなクソ暑いある日。たまたま見ていたニュースサイトで「アイスバー」の特集をしていました。アイスバーと言ってもミルク味だのソーダ味のアイスではなく、BARそのものが氷で出来ているファン・ファン・ファンタスティックな場所なのでございます。

写真には一面涼しげな氷に覆われた店内が写っており、それまでに何か面白れぇことないかな、と常に夏休み企画を探していた男には絶好の機会と言えるでしょう。
行くよ!寒がり冷え性だけど、オレ行くよ!便所近いけどオレ行くよ!と仲の良いメンツに声をかけプランを練りました。


そしていよいよ決行の日を迎えます。
おあつらえむきに今日も最高潮に蒸し暑い一日でした。

アイスバーの場所は東京都港区西麻布にあります。
しかし、過去を振り返ると中学生の頃から「麻布」という言葉を発することに何かしらの畏敬の感情を抱いていたことは否めません。
漢字で書けば麻の布ですが、群馬の田舎育ちにとって、もうそれは対極の位置におわす方々、つまり殿上人がお住まいになる約束の地。たぶんあのあたりの一画を総じて「モテモテ王国」と呼ぶのだと信じて疑っておりませんでした。
だから「麻布のさ〜・・・」なんて軽々しく知ったかぶって話す群馬県民をオレは信用できません。キミ!頭に「お」を付けたまえ!


港区ですら恐れ多いのに、そんな畏敬の念まで持った西お麻布に企画モノとは言え、参らねばならないのです。

まずは冷水で体を清めてからまいった方がよかろうか、それとも全身にまんべんなくお塩をまぶしていった方がよかろうか?と悩んでいると、当日一緒にまいるサトルくんからメールがきました。

「明日は何を着てまいりましょうか?」

見た目まんまヤク○の彼ですら、お麻布を詣でることに若干の戸惑いがあるようです。いや、その心意気や良し。

「サブフォーマル(セミフォーマルの意)に決まってんだろ!呪われるぞ!」と返信を済ませ、出かける準備を手早く揃え集合場所へ急ぎました。



10分ほど遅刻して現場に到着するとそこにはベンツが一台。いや明確にその状況を説明すると銀色に輝くベンツと車内に常備されたヤク○と一般人約1名がオレの到着を今か今かと待っておったのです。



▲おベンツ


何でベンツかというと、お麻布へ詣でる際にはやはりそれなりの乗り物で参るべきだろう、というオレの提案故のことでした。
残念ながらオレの愛車はぶつけられて凹んでるうえに高級車と呼ぶには少々心苦しい部分がありました。
そこでベンツなわけですよ。本日のメンバー、サトルくんはその風貌からして一番似合っているだけに乗ってはいけない、マトモに買うと1000万オーバーの車を所有しておりました。
かつて偉大なる悪魔超人が言いました、「見よ!これが1000万パワーだ!」と。
先生、今ならあの時の言葉の意味がわかります。

     
▲サトルくん(ヤクザ)      ▲DJサイトウ(エロ優しい人)


そして意気揚々と死ぬほど乗り心地の良いこの車にて一路現場へまいります。いやぁ、しかしマトモにベンツとか乗ったことなかったもんではしゃいでしまいましたねぇ。電動リクライニングを無駄に動かしてみたり、周りの車を蔑んでみたり。

    


しかし、群馬から3時間もありゃ着くだろう、と高速道路をひた走ったのですが、いくらもしないうちに渋滞発生。いまだに帰省ラッシュの影響があるようです。まいったー。

お盆も過ぎたってのに交通渋滞。信号がないだけで一般道と変わらぬスピードで周りの景色と時間だけががゆったりと流れていきます。
何も用事がないなら、そんな時間を笑って過ごす大人の余裕を持ち合わせている僕らなのですが、今回に限ってはそういうわけにもいかないのです。

というのもこのアイスバーってのは予約が必要なようで、オレの名前で午後6時からとしっかり入れてしまっているために、この時間との闘いを強いられてしまっているのです。

あぁ車が動かない!あぁ憎い!周りの車のファミリー達の笑顔が憎い!よーし!パパ、ETC通っちゃうぞー!とか言ってんだよ、あの顔はよぉ!ちきしょう!とのたうちまいながら、乗りたくない高速道路bPの首都高をグリグリと乗り倒すのでした。


「突撃ーーーーー!!!!」



ようやく首都高の高樹町インターを降りたのが午後5時57分。予約時間から10分遅れたら取り消されるという冷酷なルールが存在するため、あと十数分の後に氷の世界を目指さねばなりません。はぁはぁ。

しかし一本道を間違えてしまったせいで目の前に広がるのは勝ち組の象徴六本木ヒルズ。そしてその周りを闊歩する勝ち組達。残り時間10分を過ぎてるオレ達にそんなものを気にしている余裕はまったくありません。間に合わなければ片道3時間かけて負け組になりにきたようなもんです。

あぁ憎い。さっきから全然右折できないくらいにうじゃうじゃいる人々が憎い!今日は何パスタ食う?みたいな会話してんだよ、あの顔はよぉ!うどん食え、うどん!


そして、抜け道しようと一こすりでウン十万円とか請求されそうな高級車が立ち並ぶ麻布の裏路地へ。んー狭い!
しかしそんな変なとこに入ったのが功を奏し、偶発的に安い駐車場を発見。ベンツをぶち込んでアイスバーへひた走ります。


   



せっかくベンツで来て、ゆったりと大人の余裕でバーに向かおうとしていたのに、もうそんなもん欠片もありません。クソ暑いお麻布を疾走したため、汗だくだくぬるぬるです。暑い暑すぎる!


「あっ、ここじゃない!?」と息も絶え絶えにサイトウさんが指差した方向には確かに「ICE BAR」の文字。ここだ、間違いない!あぁ英語が読めて良かった!


これでもかと勢いよくドアを開けるとゴバァー!と汗だくの顔に吹き付ける冷気。さっきまでダラダラ流れて出ていた体液たちが一気に引いていくのがわかります。

うおぉ!涼しい!きた!オレたちはついに来たぞ!北欧の氷達よ、こんにちわ!と思ったらただのクーラーの冷気でした、受付の。


      


次回、中に入ります。



つづく