アイドルコンサートに行ってきた 第3回



いよいよ、会場の明かりが落ち、曲の前奏が流れ出しました。
その瞬間、天性のストリッパーの素質に目覚めたのかと思うような脱ぎっぷりで前列の男達が服を脱ぎ出します。これにはびびった。何の儀式が始まるのかと思った。ホントにストリップが始まったらどうしようかと思った。
で、見てたらすぐさま別に用意したTシャツ(戦闘服)に袖を通していました。
その背中には、ドラゴンボールで言うところの亀仙流の「亀」マークよろしく、

    
     
あぁ、やっぱり流派っていうか宗教だったんだ。
さらには「跳躍御免」て書いてあった。



そして満を持して松浦亜弥の登場です。
気が狂ったように叫ぶファン達の声援で空気が弾けます。「あややぁぁぁぁーーー!!!!!」って。いや、ホントに狂ってるんじゃなかろうか、って人が大半を占めていることがこの後わかることになります。


しかし、明かりに照らされた松浦亜弥はやっぱり可愛かったです。そして、スタイルがいいのね。最初の衣装とかではわからなかったんですが、曲によってちょこちょこ着替えるんですけど、そん時のヘソ出したコスチュームなんかは久しぶりに「萌え」ってやつを思い出しました。


        題「萌え」


その旨を隣のニッシーに伝えると「だろ!?だろ!?」ってすごく嬉しそうにしてました。オマエの萌え具合には到底及ばんけどな。
結局、オレも周りのやつらと大して変わらない一人の男なんですね。


ここで正直に言いますと、あんまり松浦亜弥の曲を知らないのです。シングルカットされてる曲ならわかるんですが、アルバム収録の曲となるともう全然わかんない。そんなこともあって乗り切れないというのもあったかもしれません。

そんなオレの目の前にとんでもないヤツが配備されていたことに気づいたのは、アップテンポな曲がかかってからでした。前半のちょっとおとなしめな曲では気づかなかったのですが、前にいる「松仙流」Tシャツの動きがやたらと妙なことに目が留まりました。
サビの部分に合わせて、手を振ったりする他のヤツらとは明らかに動きが違います。曲とともにだんだんダンサブルになってくる松仙流。多分、スカウターとかつけてたら、その戦闘力の上昇具合にど肝を抜かしていたことでしょう。

あれ?もしかして?とステージ上と見比べると、バックダンサーと完全にシンクロしてた。彼の踊るスペースこそ狭いものの、そのダンスは正確無比。むしろ松浦亜弥の後ろに配したい。ゆくゆくはラスベガスに送りだしたい。






コンサートそっちのけで大爆笑。

ちなみにこれは、なんかボイ〜ンて振り付けする直前のチョコチョコ歩きのシーン。本物のやるボイ〜ンの振り付けも感動的でしたけど、コイツのやるボイ〜ンの破壊力にはほとほとまいった。ニッシーと同時に脇腹が痙攣起こした。笑い過ぎて、脇腹つるなんてそうそうないことですよ。


コンサート後、ニッシーは悔しそうに語りました。

「せっかく金を払って来たのに、あやや見ないで半分以上前のヤツ見てた。あの後、あやや見る時もヤツとの比較対象として見ているのに気づいたのがことのほか寂しかった。」と。

てバカ。
オレもお前も金払ってないじゃない。しかし、ニッシーの言いたいことはよくわかる。オレも同じ心境だわ。
そして気づいた。彼らはファンとしてこの場に来ているんじゃない。今日のこの日のためにあらゆる曲をマスターし、ダンサーとして松浦亜弥を盛り上げにきたんだ。すごいファン根性だ。




で、あまりの面白さに馬鹿笑いしてたのはオレ達だけではありませんでした。
ダンスマンの右隣には、この男だらけの会場内に咲いた一輪の花がいたのです。正確には二人組なんですけどね。しっかし普通に可愛かった。正確には萌えた。その旨をニッシーに伝えると「だろ!?だろ!?」て。お前は何者だ。お前のポジショニングはどこなんだ。

そんな彼女らも松仙流ダンスマンの一挙手一投足を見て笑っています。そりゃそうだ。ある意味エンターテイメントだからね、彼らのダンスは。
でも、さすがにここまでやったら引くだろ?ってくらい延々と続くダンス。正直、彼女らも「やっぱキモーイ」くらいに思ってるんじゃなかろうか?オレは最初っから気づいていたよ!キモイって。






しかし、ここで予想外の出来事に遭遇





「えー!どうやってダンスを覚えてるんですかー!?」

「キモイ」って目で見てるんだと勝手に思ってた彼女の目線は、いつしか尊敬のまなざしに変わっていたのです。やたら弾む会話を尻目に気づいたことがあります。

このアイドルコンサートという限定的なフィールド上においてのモテの法則とはそう、

「踊れること」

外の世界でやったら引かれること受けあいのこのダンスも、この場においては求愛のダンスへと昇華するのです。そしてここに餌食が一人。



もてたいヤツは踊れ!自分を捨てろ!まばたきとか忘れろ!メガネのことなんか気にするな!もっと解脱する感じで踊れ!おい、足踏んでるぞ!




もちろんオレはできませんし、やりません。