テキスト〔アイドルコンサートに行ってきた〕



10.12〜13



先日、日記に書きましたが、友人ニッシーに引き連れられ、松浦亜弥のコンサートへ行ってまいりました。その名も「松クリスタル」。

ライブなんかには行ったことがあっても、ほんまもんのアイドルコンサートってのは初めてです。すっごい先入観ですけど、頭にはバンダナ、手にはパワーグローブ、よくわかんないリストバンド、ケミカルジーンズというある意味フル装備な勇者がひしめき合ってると思ってました。さらにオプションとしてメガネ、紙袋、ポスターなんかあったら絶対勝てません。もしかしたら虐められるかもしれない。


そんな不安を胸に秘め、目指すは栃木県足利文化ホール。
まずはこの日のためだけに東京から足利に帰ってきたニッシーを迎えに行きました。久しぶりにニッシーの家の親御さんに会うと、物珍しそうに「へー、ケイスケくんはそういうのが好きなんだ」と言われます。まったく話の糸口が掴めません。
あとになって聞くと、オレが松浦亜弥が大好きで仕方ないから一緒に行ってやるという設定になっていたそうです。なんだ、その用意周到さは。イメクラあたりに台本持ち込む輩ですか?まぁ、タダで入れるんだから、文句はないけど。


会場に近づくに連れ、だんだんと人気が増えてきました。地元の高校生くらいの集団や、家族連れなどがオレ達と肩を並べ会場へと歩いて行きます。
高校生達も今時のカンジで変なオタ臭しないし、家族連れではお母さんがまだ小さい娘に「〇〇ちゃんもアイドルになれるといいね」なんて微笑ましい会話が交わされていました。

なんだ、結構普通の人ばっかりじゃない。
オレも前述のとおりもっととんでもないもんを想像してましたから、ややもすると拍子抜けな感じです。


しかし、オレの期待は裏切られなかった。
ダフ屋の集団をくぐり抜け受付近くまでやってくるとその様相は一変しました。会場手前にいた一般人なんて青銅聖闘士(ブロンズセイント)で、このあたりに来るとそこかしこに黄金聖闘士並の戦士がうろついている次第です。ここはサンクチュアリですか?


そんな猛者どもの一部をご紹介いたしましょう。


まずは全身に松浦亜弥のプロマイドを貼り付けてる男。



いやぁ、マジですごいな。30枚は付いてるぞ、あれは。凄すぎて誰も寄りつかないし。しかも一人で来ている様子ですが、彼の表情には微塵の迷いも孤独を感じさせるようなものはありませんでした。逆に怖いわ。



結構いたのが、「松浦亜弥」と書かれたハチマキを巻いてる男。



かなりの人数がいたのですが、中に一人羽根飾りつけてる人がすごく目立っていました。リーダー格?入ってすぐのソファーのところにふんぞり返っていたところを見るとあながちオレの推理は間違っていないのかもしれません。きっと新入りのハチマキ隊にプロマイドとか買いに行かせていたに違いない。素直に言うと、動くたびにヒラヒラと動く羽根飾りが気に障ってしかたなかった。


あとよくわかんないけどタオルを頭に巻いてるヤツがやたらに多かった。



このオサレさんめ。コンサートタオルだとさらにオサレ!帰れ!



しかもこれだけ濃いメンツが揃ってるのに、複数人で行動している人の少なさに驚きました。どいつもこいつも群れるのなんざ女・子供だけさ、とでも言いたそう目をしています。いやどっちかというと瞳孔開いてた。


あとはやたらTシャツに背番号「18」が多いのが気になりました。あーそうかー。盛りは過ぎたとは言え、かつてのPL学園からの勇姿を知っている人なら忘れられないですよね。清原とのKKコンビと言ったらもー・・・って桑田じゃないのね。背番号18、それは「あやや18歳」ってことらしく一年限りの限定Tシャツのようです。だから来年、これを着てコンサートに参加しようもんなら打ち首獄門。ファンクラブ強制脱退。ジャニーズファンクラブに強制加入。ファン失禁ものの拷問です。



こんな濃い輩をいつまでも見てないで、すでに会場しているに違いない職場のKさんを探し始めました。7時開場でこの時刻(6時半)に来るオタなんていません。みんな2時間前には会場入りなんて当たり前のはずです。しかし、携帯電話は使用禁止になっているし、この人数の中から探し出すのは骨が折れます。


席は遠いけど、運がよけりゃ会えるだろと会場内の探索を開始しました。やはりコンサート会場といえば、熱いのはグッズ売り場。オタはこういったもの滅法弱い。鯉にスイミー、猫にフリスキー、犬にペティグリー、オタに限定品。それくらい真っしぐら。
そのコンサートでしか買えない限定品と言われれば買わざるをえない悲しい生き物なんです。そのためには三食スニッカーズで済まさざるをえないのです。そして、購入後は人々に見せびらかしたい生き物なんです。ただし、見せびらかす相手を間違ってはいけません。特定のお友達内でしか通用しないんです。特別なコミュニティでのみ生存可能な生き物なんです。


すこし哀愁を込めた目線で、少し遠目にグッズ販売コーナーを見てたら、普通にKさん買い物してた。





普通に人形とか買ってた。後からオバサンに買い物袋の中身を覗かれてた。
こちらに気づきバツが悪そうに駆け寄ってくるKさん。その小脇に抱えている人形は何ですか?


「あややとサンリオとのコラボ作品です。」


あぁ、確かにそれっぽい。で、いくらだったのですか?


「3,000円です。」


高ッ!?
Kさんもきっと普段スニッカーズで我慢しているんだろうなぁ、と考えると悲しくなってきた。しかし、Kさんの買ってたものなんてまだまだ甘い。真のマニアはこれを買うはずだ。






すべてのグッズが一袋に入りきっているようです。これぞマニア垂涎の代物。本当に買ってるやつを見てオレは素で引いたけど。


ずっとここで他の客を見ててもいいんだけど、ここにこうして来た本当の意味を忘れないうちに、Kさんに別れを告げいよいよホール内へと足を向けました。




後編へつづく